大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)の痛みと不安

みんな知りたい大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)の痛み

大腸カメラ検査は、内視鏡を用いて大腸内部の状態を観察する検査です。内視鏡とはファイバースコープの先端にカメラが内蔵されている医療機器のこと。肛門から大腸にファイバースコープを挿入すると、カメラが映し出す大腸内部の状態を詳しく知ることができるのです。

空気を入れながら検査を行う

大腸の壁は伸縮性のある筋肉によって構成されています。成人の大腸の直径は5~7cm、長さは1.5~2mほどですが、通常はしぼんで折り畳められたような状態となっています。
大腸は肛門側から直腸、S状結腸、下行結腸、横行結腸、上行結腸、盲腸となって小腸につながる臓器。大腸カメラ検査では内視鏡を肛門から挿入し、直腸から盲腸へ向けて進めていくのが一般的です。この際、しぼんで折り畳められた状態の大腸の内部に内視鏡を挿入させ、内部の状態を詳しく観察するためには内視鏡から大腸内部に空気を送り込む必要があります。
さらに、大腸の走行や折り畳まれ方などは人によって異なるため、通常はレントゲン透視を用いて内視鏡の先端の位置などを確認しながら行われます。

検査前に大腸内をキレイにする

大腸は小腸から送り込まれた消化物などから水分を吸収して固形の便を生成するための臓器ですので、通常は便が溜まった状態となっています。
しかし、大腸カメラ検査を行う際には大腸内に便が多く存在していると内部を詳しく観察できないばかりでなく、ファイバースコープの挿入にも支障を来すことがあります。このため、大腸カメラ検査の前には多量の下剤を飲んで便の排出を促し、大腸内をキレイな状態にしておく必要があるのです。

痛みを感じることもある?

大腸カメラ検査は狭い大腸内を空気で膨らましながら進めていくため、お腹の張りや痛みを感じやすいとされています。特に大腸が長い人は複雑に入り組んだ状態となっており、ファイバースコープが挿入しづらいため痛みも強い傾向にあります。また、過去にお腹の手術をして大腸が周辺の組織と癒着しているような場合は、空気で膨らませると強い痛みを伴うことも少なくありません。中には痛みが強く検査の続行が困難なケースもあります。さらに、検査前には多量の下剤を服用しなければならないため、検査前後はひどい下痢に襲われることるでしょう。
痛みの感じ方は人によって異なりますが、大腸カメラ検査は検査中だけでなく検査前後にも少なからずお腹の張りや痛みなどの苦痛を伴いやすい検査です。検査に伴うこれらの苦痛は、もちろん受検者の腸の長さや癒着の有無などによっても異なります。その一方、ファイバースコープをスムーズに淀みなく、かつ大腸の壁などを刺激せずに挿入すると苦痛は軽減するもの。検査の苦痛は担当する医師の技術力に左右される部分も大きいと言えるのです。

昔よりも痛くない!痛みや苦痛を軽減するための病院の対策

大腸カメラ検査によるお腹の張りや痛みを軽減するため、病院では様々な対策が講じられています。検査による苦痛は以前よりも少ないとされることも…。
病院によって対策方法は異なりますが、一般的には次のような方法が取られています。

病院の対策

麻酔や鎮静剤の使用

検査による苦痛を軽減するため、事前に麻酔や鎮静剤を使用する病院もあります。大腸カメラ検査はファイバースコープを挿入しやすいように、検査中に体勢を変えるよう指示されることがありますので、鎮静剤で完全に眠った状態で検査を受けるのは難しいかも知れません。しかし、軽い麻酔や鎮静剤を使用するだけで苦痛を大幅に抑えられるケースもあります。検査に対する不安が強い場合は、事前に医師に相談してみるとよいでしょう。

検査前の食事指導

大腸カメラ検査の前には下剤を服用して大腸内をキレイな状態にしておく必要があります。しかし、下剤を飲んだとしても完全に便が出切らないケースも少なくありません。このような場合には、ファイバースコープを挿入しながら大腸の壁に付着している便を水で流して観察しなければならないことがあります。余計な苦痛を引き起こすことになりますので、検査前数日間は食物繊維の少ない食事を心がけるなど食事指導を行う病院も多いのです。

空気を入れすぎない

大腸カメラ検査による苦痛の多くは大腸内に空気を入れながら検査を進めることが原因となっています。大腸への送気はファイバースコープの挿入や大腸内部の詳細な観察に欠かすことはできません。しかし、送り込む空気を最小限に抑えることで、的確で安全な検査をしつつ苦痛を軽減することは可能です。 一方、最小限の空気を送り込んで検査を行うには、医師にある程度の技術力が必要となります。病院を選ぶときは検査実績の多さや内視鏡専門医が在籍していることなどを基準にするのも一つのポイントです。

大腸カメラ検査は恥ずかしい・・・
でも配慮してくれるクリニックも!

大腸カメラ検査はファイバースコープを肛門から挿入するため、とくに女性では「恥ずかしい」と感じやすい検査です。当然ながら、検査を行う医療機関ではこれらの方への配慮も行っています。 具体的には次のような対策が取られています。

専用の検査着(パンツ)を使用する

一般的に、大腸カメラ検査は検査中に便が漏れ出ることもあるため、衣類や下着をつけた状態では行いません。多くは肛門部分に小さな切れ目の入った検査着(パンツ)を着用した状態で行われます。
検査着は膣など肛門以外の部位は見えないようになっていますので、検査に抵抗がある場合は検査着を活用するようにしましょう。

女性医師

近年、女性の内視鏡専門医も増えています。男性医師の検査を受けるのが恥ずかしいと感じる女性は女性医師が在籍する病院を探すとよいでしょう。
ただし、お近くに女性医師がいる病院がなかったとしても、男性医師は診断や治療のために必要な検査を行っているだけですから過度に恥ずかしがる必要はありません。

大腸用カプセル内視鏡

近年、肛門からファイバースコープを挿入しなくてもカプセル型の内視鏡を飲み込むことで大腸内部の状態を詳しく観察できる「大腸用カプセル内視鏡」を使用する病院も多くなってきました。
検査に強い抵抗がある場合はカプセル内視鏡で検査を受けるのもおススメです。ただし、カプセル内視鏡で異常が見つかった場合、生検や病理検査の必要があれば通常の大腸カメラ検査が必要となりますので注意しましょう。やはり、血便などの症状がある場合、便潜血検査で陽性となった場合はカプセル内視鏡ではなく通常の内視鏡検査を受けることが大切です。

念の為知っておきたい!大腸カメラを受けるリスク

大腸カメラ検査は、大腸内の小さな病気を発見し、同時に精密検査や治療を行える優れた検査です。しかし、壁の薄い大腸内にファイバースコープを挿入しながら検査を行う以上、当然ながらリスクもあります。
最も多いリスクとしては、ファイバースコープが大腸の壁を刺激することによる出血です。特に、大腸がんなどの病変は些細な刺激で出血しやすいため注意しなければなりません。ひどい場合には大腸の壁に穴が開いて緊急手術が必要になることもあります。

大腸カメラを受けることで感染症になる?

大腸カメラ検査ではファイバースコープを体内に挿入します。その際、血液が付着することもありますので、洗浄・滅菌しない状態で次の検査を行うと肝炎ウイルスやHIVなど血液を介して拡がる感染症にかかってしまう可能性があります。
また、大腸内には様々な細菌が存在しており、中には腸管出血性大腸菌やカンピロバクターなど重篤な胃腸炎を引き起こす病原体が紛れていることもあります。このような病原体が付着したままのファイバースコープを使いまわすことによって、感染が拡がることも考えられます。

感染症への対策

日本では、日本消化器内視鏡技師会によって「内視鏡の洗浄・消毒に関するガイドライン」が定められています。国内の医療機関の多くはこのガイドラインに従ってファイバースコープが適正に管理されているのが現状です。このため、国内で行う大腸カメラ検査で感染症がうつることはほぼ皆無といってよいでしょう。
そのほかにも、検査時に生じる出血や便による感染症を防ぐため、検査室内の環境基準を独自に定める病院、検査を行う医師や介助の看護師の感染防御対策に力を入れる病院も少なくありません。

まとめ

大腸カメラ検査(下部消化管内視鏡検査)は少なからずお腹の張りや痛みなどの苦痛を伴う検査です。また、大腸カメラ検査は診断力に優れているもののリスクも伴います。
受検者の苦痛やリスクを軽減するため、病院では様々な工夫がなされていますが、より苦痛なく安全に検査を行えるかは医師の技術力に左右される部分の大きいもの。病院を選ぶ際は実績や専門医資格の有無なども参考にしてみましょう。

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執筆者 成田亜希子先生執筆者 成田亜希子先生

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