投稿日:2020/12/25
内視鏡検査は胃カメラと大腸カメラを同時に受けると楽です。
「2つの検査を一緒に受けると時間がかかるのでは?」と思うかもしれませんが、胃カメラと大腸カメラをやって1時間程度。
麻酔をかけてしまえばウトウトしているうちに、あっという間に検査が終わります。
今回は胃カメラと大腸カメラを同時に受けている野口さんに、検査に必要なことや検査の流れ、検査を受けた後の感想についてインタビューしました。
胃カメラと大腸カメラを同時に受けてみようかどうか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
目次
登場人物

野口さん(仮名)
ここ15年くらいは毎年内視鏡検査を受けている。
胃カメラと大腸カメラどちらも一緒に受けたこともあり、その回数は合計20回以上にのぼる。

インタビュアー
司会進行を行うインタビュー担当者。
胃カメラと大腸カメラの検査はガンの早期発見のために
Q1.野口さんは胃カメラと大腸カメラ両方の内視鏡検査を受けているんですよね。


はい。
まず、胃カメラを受けるきっかけは胆のう炎の入院でした。その病院を退院する間際に胃カメラの内視鏡検査を受けたんです。それが2006年5月のこと。
その半年後にも再度、胃カメラを受けました。
その後は、かかりつけのクリニックで毎年、胃カメラを受けています。
しばらくして「ガンは発生してから半年から1年であれば早期発見で治癒率も高くなる」と聞いたので、胃カメラに加えて大腸カメラの内視鏡検査を受けるようにしています。 これまで検査を受けた回数は、胃カメラで15回、大腸カメラで8回にもなっています。
なお、2種類の検査を同じ日に受けても所要時間は1時間くらい。一緒に受けたほうが楽だと感じました。
Q2.ところで、検査前には食事制限もあるんですよね?


そうです。
胃カメラの場合は2~3日前から消化の悪いものとアルコール類をとらないように言われました。ダイコンやニンジンなど、食物繊維が多い根菜類には気を付けたほうがいいですね。
あと、検査前日の20時以降は水以外の食事はNGです。
大腸カメラは胃カメラと少し違っていて、1週間前から食事外にサプリメントをとらないようにするほか、牛乳はNGでした。さらに、前日には下剤を飲むように言われました。
「水以外の食事は20時以降NG」というところは胃カメラと一緒です。
ウトウトして半分寝ている間に検査終了
Q3.胃カメラによる内視鏡検査は、麻酔をかけて行う場合と麻酔をかけない場合がありますよね。どっちが良かったですか?


口か鼻か、胃カメラを入れるところにも麻酔ゼリーを流し込むのですが、それとは別に点滴に麻酔を混ぜた静脈麻酔をしてから行う胃カメラの内視鏡検査方法があります。
静脈麻酔と言っても完全に寝てしまうわけではありません。
しかし、ウトウトした状態で内視鏡検査をされたという意識もないまま、あっという間に終わってしまいます。
静脈麻酔をすれば、胃カメラと同時に大腸カメラも終わりますので、私としては麻酔ありの検査をオススメします。
Q4.静脈麻酔をしないで胃カメラをするとどうなりますか?


静脈麻酔なしで胃カメラをするときでも、口か鼻かどちらかに麻酔ゼリーは塗りますし、のどに麻酔をかけるので痛くはありません。
また、静脈麻酔をしなければ、自分で見ながら検査ができるという安心感はあります。
ただ、まったく苦痛なく、あっという間に終わる静脈麻酔ありの胃カメラのほうが断然イイですね!
Q5.ほう。野口さんとしては麻酔ありの検査がオススメなんですね。
ところで、大腸カメラをするときに飲む下剤はどんな感じですか?


下剤は、検査前日に飲むほか、検査当日の朝起きてからも飲む必要があります。
朝に飲む下剤は液状のもので、正確には洗腸剤と言います。2リットルくらいの分量を1時間かけて飲む必要があるので少し大変ですが、バリウムを飲むよりも楽だと思います。
入れている間も話ができる経鼻胃カメラ
Q6.胃カメラは口から入れる経口タイプと鼻から入れる経鼻タイプがあります。野口さんはどちらがオススメですか?


感覚がなくなる麻酔ゼリーを塗るのでどちらでも痛みは感じませんが、鼻のほうがラクだと思います。
静脈麻酔をしなければ、鼻から胃カメラを入れているときでも話ができますので、聞きたいことはその場で確認もできます。
ただし、鼻の中に炎症などがあるときには、口からカメラを入れたほうがいいと思います。
バリウムよりも内視鏡!~初めて内視鏡検査を受けられる方へ~
Q7.最後に、内視鏡検査を受けようかどうしようか悩んでいる人にアドバイスを!


内視鏡検査を受けたことがない人は、「痛そうで怖い」と思うかもしれません。
しかし検査を受けてみるとそんなことはありません。
とくに胃の場合は「バリウムを飲んで検査した後に異常が見つかったから内視鏡検査をしなければいけない」という流れよりもぜんぜん楽でカンタンです。
バリウムだと飲んだ後にお腹が張ったり便秘になったりと大変なこともありますが、胃カメラならそんなことはありません。
検査費用は、胃カメラと大腸カメラを合わせて1万5,000円くらい。ポリープが見つかって切除するときには、個数に応じてプラス5,000円~1万円程度が必要です。
ただ、費用面から言ったら人間ドックと比べても高くないのではないでしょうか。
内視鏡検査を受けることでガンも早期発見できますので、安心感を手に入れられると思えば安いと思いますよ!
今回は、胃カメラと大腸カメラの両方の内視鏡を受けた経験を持つ野口さんにご協力いただきました。
野口さん、ありがとうございました!


こちらこそありがとうございました。今日のお話で、胃カメラと大腸カメラに対する疑問が少しでも解消できればいいですね。